雨が降り出した。
雨が止みますように 電話が来ますように
二つの願いは必ず 一つしか叶わない
(槇原敬之「二つの願い」)
雨なんて、お願いしなくたって、いつかは必ずやむんだ。
でも、電話は、もう二度とかかってこないかもしれない。
だから、このお願いは、はじめから分が悪い。
きっと、お願いするときから、そんなことはわかってるんだ。
でも、こうして、お願いしておけば、電話がこなくても、
「でも、雨が止むほうのお願いは叶ったな」って、
自分の中でうまく納得できるかもしれない、って、
つまり、そういう安全装置なんだろうな。
そんな切ない気持ちを歌わせたら天下一品の槇原敬之、
今でも時々聴きたくなって、CDを引っ張り出したりしています。
覚醒剤持ってて捕まったこともあるし、
ゲイってことも発覚しちゃって、
きっとそれは日本では、ファンが減っちゃったり、
マイナスイメージを持たれたり、いろいろ大変なんじゃないかな?
と思うんだけど、そのことと、彼の作品のクオリティっていうのは
全然関係ない、と思うんだよな、私は。
だいたい、エルトン・ジョンとか、ジョージ・マイケルとか、
ゲイであっても、ちゃんと活動してるアーティストは、
世界に(っつーか、イギリスに、なのかしら・・・)たくさんいて、
異性が好きとか同性が好きとか、そんなことは、
「恋の歌」を歌う際には、何の影響もない、ってことは、
ちょっと考えれば誰だってわかることなのにね。
生殖だけが目的で、恋をしなくちゃいけないのなら、
異性同士でくっついて、産めよ増やせよに励むべきだけど、
異性同士だって、子孫繁栄のためだけに恋をしてるわけじゃない以上(笑)、
お互いに惚れあってれば、性別なんてどーでもいいじゃんか、と、
私は思うのデス。
え、だって、同性同士なんて気持ち悪いじゃん!
という意見も普通にありなんだろうけど、
異性同士だって、気持ち悪いカップルはいくらでもいますよ!(笑)
ま、それはともかく。
ちょっと前は、携帯電話なんてまだ普及してなくて、
宅電の前で、かかってくるか、かかってこないか、わからないような電話を、
じりじりと待ったりしていたものだよな。
それより前の時代は、電話すらなくて、手紙でやりとりをしていたんだろうな。
その頃は、待ち合わせをしたって、
時間通りに来ない恋人を、
「ひょっとしたら事故にあったんじゃないかしら?」
「いや、単に寝坊しただけかも?」
「いったいどうしちゃったのかしら?」
なんて、ヤキモキしながら、待つのが普通だったのだろうな。
今だったら、携帯に電話すれば、いや、多分その前に相手から
「ごめん、寝坊した」とか「電車がとまってる」みたいな
メールが届いて、それまで、呑気に待ち合わせ場所付近の
本屋や喫茶店で時間を潰してればよくなったわけだけれど。
うーん。
恋の醍醐味、恋の切なさ(と打ったら「刹那さ」、と出てきた・・・)は
案外、じりじり、とする時間にあったりするんだったりしてね(^^;)
槇原敬之 西平彰
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