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Pen (ペン) 2008年 4/1号 [雑誌]

阪急コミュニケーションズ (2008/03/15)


最近じゃ、アート寄りのcasa brutusよりも、
Penの住宅特集のほうが断然面白いと思う。

ここに特集されているのは「カッコいいでしょ?ステキでしょ?」というだけのおうちではなく、
住む人たちそれぞれの、ニーズや暮らしや世界観がきちんと反映されている住宅ばかりで
いいなぁ、と思います。

少し長いけど96ページから引用。

建築家の原田真宏さんは、従来、イメージされたような、いわゆる「家型」の家は、
日本の都市ではもう成立しないのではないか、と問いかける。
「都市のなかで、ある家型をポコンと作る不健全さが、顕在化しているのではないでしょうか。」

しかし現実には、典型的な家型を求める層は厳然と存在する。
例えば経済的にも安定する30代半ばで「一戸建てでも買おうか」となれば
住宅イコール家型、という図式で考えがちだ。
「社会で認められる記号になりうる家型を欲しがる人も多いですが、
それを都市に作ること自体に、歪みが生じている気がします」と原田さん。

以上、引用。

私は、これは都市部に限ったことではない、と思う。
たとえば、結婚とか、車とか、家とか、最悪の場合、子供とかを、
一人前になった「記号」として、そして世間に恥ずかしくない「便宜」として
持とう、持ちたい、という人も、日本という国にはけっこうたくさんいるんじゃ
ないかと思うし、そういうふうにして手にしたモノたちと、本人との関係は
決して、幸福でも、健全でもない、と思うからだ。

歪み、というのは、どこの国にも固有の歪みがあるのだろうし、
個人にしても、歪みのない人など、どこにもいない、とは思う。

けれども、やっぱり、伴侶も子供も家も車も、
社会に対するプレゼン用の小道具として揃えるよりは、
「自分にとってほんとに安らげる、一緒にいるだけで幸福な存在」
つまり、他の誰かから賞賛を得ることで満足感が得られる、とか、
金額に置き換えると高額であるからすばらしい、とか、
リセールバリューが高いから安心、とかいう屁理屈抜きで
「好き」というストレートな気分で関わりあえるほうが、いいに決まっているのだ。

お墓の中にまで、家は持っていけない。
それは車も人も同様だけれど。
だから結局、そこで過ごしている時間がどれほど快適か、
どれほど慈しめる時間であるのか、
そういう部分で関わっていくようにしないと、
結局のところ、不幸で大損で情けない結果に終わることになるんじゃないのかな、と思うのです。

そんなわけで、この特集は、眺めているだけでもなんだかいい気分だし、
「ステロタイプな家型」を捨てたひとたちの、
工夫や理想や知恵や葛藤やひらめきがあちこちに散らばっていて、
とても素敵だと思いました。
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